
ただ者ではない肉
見た瞬間から思わず息をのむ、艷やかなサシと深みのある赤身。包丁を入れたときのしっとりとした弾力は、すでにただ者ではない存在感を放っていました。
焼き始めると、牛脂がじわりと溶け出し、甘く芳醇な香りがキッチンいっぱいに広がります。
その香りは、まるで高級ステーキハウスに足を踏み入れたかのよう。
焼き方次第で化ける
フライパンの上で肉が「ジュワッ」と音を立てるたび、期待が高まり、思わずニヤけてしまう瞬間です。
焼き加減のコツは、表面を強火で短時間しっかり焼いて旨みを閉じ込め、その後は弱火でじっくり火を通すこと。
ミディアムレアを狙うなら、片面約1分半、裏返して同じく1分半が目安。
焼き上げたらアルミホイルで2〜3分休ませ、肉汁を全体に行き渡らせると、驚くほどジューシーに仕上がります。
いざ実食
いざ一口——。
歯が触れた瞬間にほろりとほどけ、上質な旨みが波のように広がります。
脂は驚くほど軽やかで、くどさは一切なし。赤身部分はふくよかなコクと甘みがあり、「これは特別な日に食べるべき肉だ」と確信しました。
飛騨牛の中でもさらに希少なシャトーブリアンは、柔らかさとジューシーさのバランスが絶妙。
焼き加減ひとつで、そのポテンシャルが何倍にも跳ね上がります。
【一度食べたら忘れられない】飛騨牛シャトーブリアンの誘惑
シャトーブリアン——その名前だけで胸が高鳴る方も多いでしょう。牛一頭からわずか数百グラムしか取れない希少部位で、柔らかさはフィレの中でも最上級。筋や脂肪がほとんどなく、舌触りはシルクのように滑らか。それでいて噛むごとに、上品で奥深い旨みが静かに広がります。
この飛騨牛シャトーブリアンは、A5等級ならではの細やかなサシが芸術品のよう。焼き始めると、その脂が低温でじんわり溶け出し、香りはまるで甘いナッツと焦がしバターのハーモニー。肉汁が熱で軽く弾ける音が、食欲をさらに煽ります。
魅力は柔らかさだけではありません。赤身の旨みと脂の甘みが絶妙に混ざり合い、くどさを感じさせない後味の軽やかさが特徴。ミディアムレアで仕上げると、中心はほんのりピンク色で、切った瞬間に透明感のある肉汁がじわっと溢れます。口に入れたときの“とろける感覚”は、肉を食べていることを忘れさせるほど。
特別な日にふさわしい理由は、この贅沢な味わいと希少性にあります。誕生日や記念日にテーブルへ運ばれてきたら、それだけで会話が弾み、笑顔がこぼれる。そんな存在感のあるステーキです。
「いつかのご褒美に…」そう思っていたのに、一度食べると“次”を待てなくなる——それがシャトーブリアンの本当の魔力なのかもしれません。
ワインと合わせると良いかも
まさに“肉の女王”の名にふさわしい一皿。
食べ終えたあとも、しばらく幸福感が続きました。
次は贅沢に厚切りで、特別なワインと一緒に楽しみたい…そんな夢まで見させてくれる逸品です。
|